Maison Margiela(メゾン マルジェラ)は1988年にベルギー出身のマルタン・マルジェラがパリで設立したメゾンです。創業者の匿名性を貫く姿勢と衣服の再構築を核とする実験的アプローチは、アクセサリーにも息づき、メンズの小物においても静かな独創性を放っています。
メゾンマルジェラの財布・雑貨でまず目を引くのが、外側にだけ施された四本の白いステッチ。ラベルやロゴを排することで生まれる“匿名のラベル”は、ミニマルな外観と上質なレザーの質感を際立たせます。緻密な縫製や端正なコバ処理が手元の所作を上品に演出し、控えめながら強い個性を求める男性から高い支持を得ています。
「Glam Slam(グラム スラム)」は、ブランドのキルティングバッグを源流とする柔らかなパフ感が特徴。ナッパレザーのふくよかな質感とマグネットフラップによる軽快な開閉が魅力で、カードケースからミニウォレットまで幅広いバリエーションを揃えます。
「5AC(ファイブエーシー)」は、ライニングを外へ引き出すデコンストラクション発想を凝縮したシリーズ。財布ではフラットな外観の下にマチ付きコインポケットや複数のカードスロットを備え、収納力と端正さを両立。パラジウム仕上げのメタルパーツがさりげなく輝き、ビジネスシーンにも自然に溶け込みます。
ナンバリングタグの「1」を単体で強調した「1CON(アイコン)」は、四ステッチに替わる新しいシグネチャーとして登場。正面に配置された“1”のエンボスが静かなモード感を漂わせ、クラシックなバイフォールド構造と相まってギフト需要も高まっています。
いずれのモデルも、控えめなデザインの奥に潜む構造美と素材の深みを通じて持ち主の審美眼を静かに語ります。日常にさりげない革新を宿したい大人の男性にとって、メゾンマルジェラのメンズ財布・雑貨は心強い選択肢と言えるでしょう。