クリスチャン・ディオールが1946年にパリで設立したDior(ディオール)は、オートクチュールで培われた卓越したサヴォワールフェールを現代のライフスタイルへ昇華し続けています。なかでも財布やカードホルダーといった小物は、バッグ同様にメゾンのコードを凝縮した“日常に持ち歩けるオブジェ”として高い人気を誇ります。精緻なステッチで表現される「カナージュ」キルティングや、ジュエリーのようなメタルパーツ、滑らかなラムスキンからジャカードキャンバスまで幅広い素材使い––。華美に傾かず凛とした気品を放つバランスが、多くの女性を魅了してやみません。
レディース向けウォレットで代表的なモデルは次の四つです。
まず「LADY DIOR(レディ ディオール)」。1995年に誕生したアイコンバッグを原型とし、ナポレオン三世の籐椅子に着想を得たカナージュ模様と揺れる“DIOR”チャームが特徴です。三つ折りの「ロータスウォレット」や大容量の「ヴォワヤジュール」など、サイズや仕様のバリエーションも豊富で、エレガンスと機能性を両立します。
続いて「SADDLE(サドル)」。1999年のランウェイで登場した馬鞍型フラップをミニチュア化したラインで、D字型マグネットや曲線的フォルムが遊び心を添えます。紙幣・小銭・カードが無理なく収まるコンパクト設計は、ミニバッグ全盛の今こそ実力を発揮します。
「DIOR CARO(ディオール カロ)」は、創業者の妹カトリーヌへのオマージュとして2021年にデビュー。柔らかなカーフスキンにカナージュを施し、香水ボトルのシールに着想した“CD”ツイストクラスプを配したデザインが特徴です。チェーン付きポーチやジップウォレットなど、デイからイブニングまで幅広いシーンをカバーします。
最後に「DIOR OBLIQUE(ディオール オブリーク)」。1967年にマルク・ボアンが描いたモノグラムを主役にしたシリーズで、ジャカードキャンバスが軽快かつ耐久性に優れます。ブラックやブルーに加え、シーズン限定色も登場し、クラシックとトレンドの両方を求める方に好適です。
いずれのモデルもメゾンのヘリテージとモダンな感性が共存し、使うたびに洗練された気分をもたらします。日常的に触れるアイテムだからこそ、手仕事の温もりと時を超えるエレガンスを宿すディオールのウォレットで、自分らしいスタイルを完成させてみてはいかがでしょうか。