CHROME HEARTS(クロムハーツ)は1988年にロサンゼルスで誕生したラグジュアリーブランドです。ハンドメイド主義を掲げ、自社工房で熟練職人が仕上げるプロダクトは“唯一無二”と称され、高価格ながらもコアなファンを惹きつけてきました。背景には、限定的な流通による希少性とセレブリティの後押しがあり、「身に着けること自体がステータス」という価値観が浸透しています。創業者リチャード・スタークの家族が今も経営を担い、独立系ブランドとして自由な創作姿勢を貫く点も魅力です。
同ブランドのメンズ向けパーカー・フーディは、厚手のコットンに立体プリントやレザークロスを惜しみなく施し、アクセサリー同様の存在感を放つのが特徴。洗い込むほどにエイジングが進み、ロックマインドとラグジュアリーを共存させる独特のムードがスタイルを格上げします。
代表的なモデルの一つが「Matty Boy(マッティ・ボーイ)」シリーズ。グラフィックアーティストのMatt DiGiacomoとの協働ラインで、“Chomper”モチーフなどポップアート調のデザインがアイコニックです。重厚なボディに遊び心を添え、ストリート感を前面に打ち出します。
ブランドの象徴を存分に味わえるのが「Horseshoe Floral Cross(ホースシュー・フローラルクロス)」。背面に大きく描かれるホースシューロゴとフローラルクロスの組み合わせは、ジュエリーと同じ意匠をウエアに落とし込んだ代表格で、モノトーンながら圧倒的な存在感を放ちます。
より立体的な仕掛けを楽しみたいなら「Cross Patch(クロスパッチ)」デザインにも注目。ブラックボディに複数のレザークロスを手作業で縫い付けたモデルで、光の当たり方によって表情を変える艶感が魅力です。革パッチは着用を重ねると柔らかく馴染み、経年変化も楽しめます。
アート色の強いプリントを好むなら「FOTI(フォティ)」フーディも選択肢。タトゥーアーティストとしても知られるFoti氏のドローイングを大胆に配したグラフィックが特徴で、ヴィンテージバンドTのような叙情的なムードを漂わせます。
これらのモデルはいずれも人気で、サイズやカラーの選択肢も比較的豊富。クロムハーツが築いてきたクラフツマンシップと反骨精神を、日常のスタイリングで体感できる逸品です。ラグジュアリーとストリートの狭間を自在に遊ぶ大人の男性にこそ、袖を通してほしい。