1906年にパリのヴァンドーム広場で誕生したVan Cleef & Arpels(ヴァン クリーフアンドアーペル)は、卓越した匠の技と詩情豊かなモチーフで知られるハイジュエラーです。四つ葉のクローバーを象ったアルハンブラモチーフを筆頭に、自然の美を軽やかにジュエリーへ昇華させる姿勢は、現代の女性たちからも揺るぎない支持を集めています。
人気の理由は、単なる幸運のお守りとしてだけでなく、メゾンが培ってきた高度なサヴォアフェールを日常の装いに取り入れられる点にあります。金線を粒状に整えたゴールドビーズや、表面を鏡面まで磨き上げるミラーポリッシュなど、微細な職人技が生む柔らかな光は肌に溶け込むように輝き、世代やシーンを問わず上品な存在感を演出します。
代表作のひとつが「Vintage Alhambra(ヴィンテージ アルハンブラ)」ピアスです。1968年に誕生したオリジナルのクローバーモチーフをそのまま耳元へ落とし込み、イエローゴールドの粒とシェルやオニキス、マザーオブパールなど多彩な素材を組み合わせたデザインが特徴。端正でタイムレスなシルエットは、フォーマルからカジュアルまで幅広い装いを格上げします。
より繊細なサイズ感を好む方には「Sweet Alhambra(スウィート アルハンブラ)」が好適。ミニチュアとして再解釈されたクローバー、ハート、バタフライの各モチーフが愛らしく揺れ、軽やかな装着感でデイリーに活躍します。華奢ながらもゴールドビーズの縁取りがしっかりと存在感を与え、複数のピアスホールとのレイヤードにも映えるバランスです。
自然を讃える別ラインとして、花弁を重ねた「Frivole(フリヴォル)」はハート型の花びらを立体的に重ね、ミラーポリッシュが光を反射して生む輝度が魅力。対照的に「Magic Alhambra(マジック アルハンブラ)」は異なるサイズのクローバーモチーフをアシンメトリーに組み合わせ、動きのあるリズムを耳元にもたらします。いずれもメゾンが守り続ける“幸運”というテーマをモダンに語り直し、装う人の個性を静かに際立たせる逸品です。