2015/06/06
~初心者のための香水&フレグランス入門~
①香水の種類
香水は、日本語では「香水」のという一つの呼び名しかありませんが、フランスでは、パルファム(パルファン)やオードトワレ、オーデコロンなどと呼び分けられています。さらに小さく分けた呼び方もあります。それらにはどんな違いがあるのでしょうか?
インターネットで「香水の種類」と検索すれば、下記のような表が山のように出てきます。それらを比較すると、持続時間や濃度の数値に相当の違いがあることが分かります。一つには、持続時間や濃度に法律や行政による規制などはなく、それぞれのフレグランスメーカーがそれぞれガイダンスやガイドラインを作成する為です。
また、メーカーによっては賦香率から判断すると、それは「オードトワレ」と呼んだ方がふさわしいと感じるような濃度の商品に、「オードパルファン」と命名するところがあります。イメージが良いし高く売れるし、「トワレ」より「パルファン」と呼びたい気持ちは理解できますし違法でもありません。
下記の表は「一つの目安」程度に理解していただければと思います。
②香水の香り立ち
香水は様々な香料から構成され、全体として一つの香りにまとめられていますが、実は完全な単一成分になった訳でも単一分子になった訳でもないので、肌につけてから揮発し香る過程で香りやすい成分から順々に飛び出していきます。その結果、時間とともに香りのグラデーションを描きながら、どんどん変化していきます。
最初に華やかに香るのがトップノートです。激しく揮発するので華やかで印象深い香りですが、これは打ち上げ花火と同じで持ちません。すぐに衰えます。柑橘系の香りには多いタイプです。5~10分後くらいにはしっかりした落ち着いた香りが訪れます。おそらく香水の香りの一番のボディに当たる部分がここだと思います。これがミドルノートです。
しかしこの香りも時間とともに穏やかに衰え、最後は余韻を残すかのような香りが訪れます。これはラストノートと呼ばれます。
一般的に下記のように3段階で香水の香り立ちの変化を表現します。
③香水の系統
「香水の系統」も「香水の種類」同様、いろいろ意見や基準があるので一概には言い難いのです。香水のタイプは、大きく分けて下記3種類あります。
フローラル:花系。芳しい
オリエンタル:動物系。セクシー
シプレ:苔系。フォーマル
しかし、この3分類だけ香水のタイプを説明するにはまったく不可能で、通常大きく7~10程度の分類で考えているメーカーは少なくありません。香り系統の分類は、ドイツの香料会社ハーマン&ライマーの分類表が有名です。各時代のマイルストーンになった代表的な商品とその香りのタイプ分類表内でのポジションがプロットされており、国際的な分類基準の一つになっています。
④香水をつけるところ
香水を試す時は、まず専用の厚紙に吹きつけて嗅ぎます。気になる香りは直接肌につけてみましょう。
~髪・うなじ~
できるだけ後頭部に。サイドにつけるきは鼻に近いため少し控え目に。香りが長持ちします。
~肩・腕~
自分で香り嗅ぐのにベストな部位。鼻との距離もちょうど良い為、常にほどよく香ります。肩が出る洋服の時に。
~手首~
普通は手首の内側につけます。手首を動かすたびにほのかに香ります。
~ひじ・腕~
汗腺が少なく脈打つ部位なので香りも立ちやすい。つけにくいところなのでコットンなどでつけるか、手首につけてぬります。
◆ここに注意◆
・顔の周り(うなじ、耳の裏)につけ過ぎない。
・外出30分前までにつけ、香りを落ち着かせる。
病院やレストランへ行く時、劇場など人との距離が近い所へ出かける時は控えめにするなど、TPOをわきまえましょう。
~最後に~
いかがでしたでしょうか?
香りの本質を楽しむことのできる「香水」は、究極のラグジュアリーアイテムです。
是非、この機会に自分に合った香りを見つけて下さいね!