Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)は、1970年代初頭にイギリスでヴィヴィアン・ウエストウッド自身によって設立されたファッションブランドです。ロンドンのキングズ・ロードにあるブティック「SEX」を拠点に、マルコム・マクラーレンと共にパンク・ロックムーブメントを牽引し、「パンクの女王」と称されました。初期の挑発的で反体制的なスタイルから、時代とともに18世紀の貴族文化や伝統的な英国服飾史を再解釈するようになり、反骨精神とエレガンスが融合した独自の美学を確立しました。アクセサリー、特にジュエリーは、ブランドのアイデンティティを表現する重要な要素として発展しました。
ヴィヴィアン・ウエストウッドのレディース向けピアスが人気を集める理由は、その象徴的なオーブ(Orb)ロゴの持つ強い個性と、反逆性と伝統を融合させたデザインにあります。オーブは、イギリスの王権を象徴する宝玉と、土星の輪をモチーフにしたもので、「伝統と未来の融合」というブランド哲学を表現しています。このアイコニックなロゴがピアスに施されることで、着用する女性に唯一無二のスタイルと、強いメッセージ性を与えます。クリスタルやレジンパール、エナメルなど多様な素材を組み合わせることで、パンクの要素からエレガントな輝きまで、幅広い表現が可能です。手の届きやすい価格帯でありながら、ブランドの哲学を身につけられる点も、幅広い層からの支持を得ています。
レディース向けピアスの主要なモデルは、主にこのオーブモチーフを様々な形で表現しています。
最も代表的なのは、定番のオーブをそのままピアスにした「オーブピアス」です。サイズや素材(シルバー、ゴールドトーン、ローズゴールドトーン)、装飾(クリスタル、パール、エナメル)のバリエーションが非常に豊富で、スタッドタイプやドロップタイプがあります。特に、オーブ全体にクリスタルが敷き詰められたデザインや、パールとオーブが組み合わされた「パールオーブピアス」は、華やかさと上品さを兼ね備え、特別なシーンにも日常にも馴染むことから人気です。「ミニ バス レリーフ(Mini Bas Relief)」シリーズは、オーブを立体的に表現しつつもフラットに近いデザインで、デコラティブながらも着用しやすいと人気です。
また、より小ぶりで繊細なデザインの「ニュー プチ オーブ(New Petite Orb)」や、ハート型などオーブ以外のモチーフを組み合わせたアイテムも登場し、コレクションに多様性をもたらしています。中には、パンクのルーツを感じさせるスパイクやチェーンの要素を取り入れた、エッジの効いたデザインも見られます。
このように、Vivienne Westwoodのピアスは、メゾン独自の美学と反骨精神を凝縮したアイテムであり、単なる装飾品ではなく身につける女性の個性と哲学を力強く表現するシンボルとして愛されています。