2017/10/06
1920年代のファッション
アールヌーボーからアール・デコに
第一次世界大戦後、世の中のニーズが実用的なものに移行する中、1925年にフランス、パリで開催されたパリ万博でそうした動きは一気に加速します。
この万博で発表された様式がファッションにも広がりをみせ、コルセットは過去のものになり、
直線的で体に沿ったチューブラーシルエット、
バイヤスカットやプリーツを活かしたシルエットとの調和、
ローウエストで丈の短いものなど、
シンプルかつ機能的なスタイルがファッションのトレンドとなりました。
また女性の社会進出がさらに進み、より活動的なギャルソンヌルックが注目を集め、
この時代の象徴的なファッションとなります。
ギャルソンヌルック
女性の社会進出が進むと、ポールポワレが打ち出したデザインも機能面で
不充分となっていった。
また理想的な女性像もグラマラスから若々しく活動的なイメージに代わり、
膝下までのスカートやドレス、胸を強調しない細身のシルエットが
注目されるようになりました。
このようなシンプルで機能的な服装をギャルソンヌルックと言い、
1920年代を象徴するスタイルになりました。
フラッパールック
ギャルソンヌルックと並ぶこの時代の象徴的なスタイルが
『おてんば娘』という意味のフラッパールック
それまでの社会の慣習にとらわれず自由に振る舞う若い女性の
ことを指します。
代表的なファッションは衿と袖がなく、バストやウエストを強調しない
ゆったりとした直線的なシルエットで、ローウエストミニ丈のワンピース、ドレスなど。
ヘアスタイルはボブやウエーブヘアを合わせ、口元には赤いリップをあしらうのが
特徴的なスタイルでした。
この時代の流れを映し出すように一人のファッションデザイナーが登場します。
それがガブリエルシャネルです。シャネル成功の裏には、画期的な素材使いがあったと言われています。
例えば男性用の下着に使われていたジャージ素材、またはツイードなどを女性服に取り入れたことは当時活動的になっていた女性達のニーズを的確にとらえた結果ともされます。
さらに、こののちに発表されるシャネルスーツの原型はこの時期にすでに製作されており、
その発端はコルセットが多用されていた、女性服に対して、シャネル自身が抱いていた、
「どうして女は窮屈な服装に耐えなければならないのか?」という疑問に対する回答だったと
言われています。
どうでしたか?現代にも通じるファッションが少しずつ現れ始めたのがこの時期だったんですね。そして現在でもまぎれもなくファッション界の頂点に君臨するブランドの誕生もこの頃だったんですよ。シャネルの歴史と伝統を受け継ぎ進化させる稀代の天才デザイナー、カールラガーフェルドによってますます繁栄を極めるシャネルにこれからも注目ですね。私はシャネルは出品しておりませんでしたね笑
では30年代に続きます。